第31回俳句大賞
【大 賞】
水に沿ひ花に沿ひゆく近江かな (朱雀・香雨)田中 春生
【準 賞】
墓洗ふきれいな水を惜しみなく (あだち野・天頂)岡田みさ子
【プラチナ賞】
宵祭笛の十指の飛び跳ぬる (阿吽)林 こずえ
井上弘美選特選
月光に仕上げの鑿や面打ち師 (銀漢) 高 橋 透 水
調律の音のさざなみ蝶生まる (汀) 小髙 正子
水無月の波より白き天主堂 (橘) 吉 田 孝 子
加古宗也特選
新茶汲む昭和平成令和の手 (いには) 澤 田 穣
木落しや産土神は戦神 (都市) 林 わ か
浴衣着ておほかた些事といへば些事 (河) 滝 口 美智子
佐怒賀直美特選
少年のにほひのやうな蛍かな (たかんな) 村 田 加寿子
雲雀野や少女は風と手をつなぎ (馬醉木) 大 杉 映 美
捨て猫に小さき牙ある春の月 (椋) 居 樹 こりす
鈴木太郎特選
真夜中のぶらんこ郷の母のこと (朱鷺) 絹 沢 裕 子
イーゼルに自画像のある夜の秋 (汀) 市 村 和 湖
掃きためて潮騒こもる落椿 (秋) 髙 田 弘 美
中西夕紀特選
諭すごと脈触るる手や花すみれ (磁石) 小 松 留美子
答案の空欄に手の汗の跡 (銀漢) 谷 岡 健 彦
一匹となりて金魚は名を貰ひ (ランブル) 大 山 知佳歩
西山 睦特選
母の日や母が私を忘れても (春燈) 大 関 博 美
黴にほふ不器男句集のみづみづし (河) 永 島 いさむ
宵祭笛の十指の飛び跳ぬる (阿吽) 林 こずえ
藤田直子特選
約束の蛍となりてわが袖に (蘭) 福 井 靜 江
のどけしや仔牛の尻に藁の屑 (松の花) 松 波 美 惠
一分では足らぬ黙祷終戦日 (山繭) 三ツ矢 龍 美
森田純一郎特選
墓洗ふきれいな水を惜しみなく (あだち野・天頂) 岡田 みさ子
鳴くたびに三光鳥の遠ざかる (香雨) 宮 﨑 淳
水に沿ひ花に沿ひゆく近江かな (朱雀・香雨) 田 中 春 生
