第50回関西俳句大会
日時：平成27年5月23日
於：大阪・淀屋橋朝日生命ホール
【朝日新聞社賞・関西俳句大会賞】
金扇の裏表見せ鉾すすむ 大阪府 西浦昭美
【関西俳句大会賞】
景品は子牛一頭島祭 福井県 村田浩
夜神楽の神となりたる父畏れ 大阪府 若村愛子
大杉の空が鳴るなり鬼やらひ 京都府 大山文子
千の灯の一つは吾子や阪神忌 兵庫県 品川厚子
潮回り佳きを祝詞に磯開 京都府 浅井陽子
三百の牛に新藁届きけり 三重県 近藤昶子
蜆舟出揃ひ靄の動き出す 奈良県 長谷川紀美子
嬉しさの大きさとなる雪だるま 大阪府 吉田喬
早蕨の一本づつの音を摘む 愛知県 古賀勇理央
茨木和生特選
谷の名を佳き字に変へて山桜 山内節子
大阪に老い文楽よ押鮓よ 葛籠堅助
枕草子の続きを読まな春の雪 田中珠生
山崎ひさを特選
三百の牛に新藁届きけり 近藤昶子
母葬る母の手編みのセーター着て 藤井浅夫
千の灯の一つは吾子や阪神忌 品川厚子
岡田日郎特選
郷に父母在さねど青田月夜かな 若村愛子
どこ曲りても馬醉木咲く東大寺 長谷川翠
餅花のしだれしだれて合掌家 近藤文子
鈴木しげを特選
入学の小さき拳を膝の上 加舎泰子
猪鍋や客間二つの山の宿 宮永順子
清水の舞台にふぐり落としけり 齊藤いさを
山尾玉藻特選
おほかたは空でありけり冬桜 井上惠美子
雪晴の机上に草木染の本 富吉浩
金扇の裏表見せ鉾すすむ 西浦昭美
三村純也特選
畑打のときをり土を嗅ぎにけり 浅田をさむ
本陣に今も人住み菊の鉢 田渕成水
蜆舟出揃ひ靄の動き出す 長谷川紀美子
後藤立夫特選
合戦の海に漁る桜鯛 木下敦子
田遊びや天狗おかめに言ひ寄りて 内田あさ子
翼あるものより春の立ちにけり 松村正之
辻田克巳特選
茅花とは風に見つかり易き花 伊藤曻
二月一日と電光掲示板 田辺須野
乱帙や炬燵まはりはそんなもの 波出石品女
西村和子特選
朱は男の子黒は女の子の雑煮椀 栢原和子
飯盒を洗ひ終へたり天の川 小林真木
慰問とは話聞くだけ水温む 田中みつを
古賀雪江特選
蜆舟出揃ひ靄の動き出す 長谷川紀美子
相会うて野火棒立ちとなりにけり 古賀勇理央
金扇の裏表見せ鉾すすむ 西浦昭美
棚山波朗特選
早蕨の一本づつの音を摘む 古賀勇理央
鵜の目鷹の目どんぐりを探す子ら 太田妙子
玄関を開け帰省子の顔となる 田村祐巳子
津川絵理子特選
嬉しさの大きさとなる雪だるま 吉田喬
一日が終る終ると行々子 吉田ひろし
バレンタインデー二人して雪を掻く 斎藤ふき子
大石悦子特選
百畳の滅法界の寒さかな 齊藤いさを
思惟仏の秋思の一重まぶたかな 田中愛子
かなかなや父の孤独を知らぬまま 松村晋
塩川雄三特選
鷽替の人混みにゐてときめきぬ 酒井多加子
結局は妻と二人の初詣 柳生清秀
おでん屋に捜査一課の集まれり 福本せつこ
大橋晄特選
秋灯下母の寝顔を見て帰る 橋本絹子
寒声はシェークスピアの長台詞 吉岡葉子
島人の老いて見送る盆の僧 秋山幸子
鷹羽狩行特選
金扇の裏表見せ鉾すすむ 西浦昭美
蛍火の闇を大きくしてゐたる 渡辺倫子
旧姓を呼ばれふり向く毛糸帽 岡﨑喜美代
小路紫峡特選
絶筆を書くやも知れぬ日記買ふ 塚谷誠
宿泊のお礼と言ひて雪卸す 福本せつこ
海女小屋に貼り紙昼寝しています 尾﨑亥之生
柏原眠雨特選
被災地の質問攻めのちやんちやんこ 藤勢津子
遠足が降り遠足が乗る渡し 長田久子
トラックの荷台に宮相撲力士 谷口智行
徳田千鶴子特選
結界の竹投げ入れてとんど果つ 浦井善史
麦秋の村から村へ嫁ぎけり 堀蒼浪
兄となりぶらんこ高く高く漕ぐ 井上あや子
森田純一郎特選
奥能登の空高くして刈田かな 新谷亜紀
寒柝の不揃ひもまた良かりけり 植田智子
鈴木節子特選
景品は子牛一頭島祭 村田浩
丹頂は愛を叫んでをりにけり 田岡弘
寒暁を行く直立の弓袋 師岡洋子
岩城久治特選
嬉しさの大きさとなる雪だるま 吉田喬
皹のかやうに割れて嫁がざる 亀沖せつえ
鯛焼きの冷めて袋の湿りかな 大内田千津子
山本洋子特選
大杉の空が鳴るなり鬼やらひ 大山文子
夜神楽の神となりたる父畏れ 若村愛子
潮風に鳶の吹かるる初景色 相沢恵美子
朝妻力特選
こまごまと晩夏の芥岸を打つ 野坂潭
三人と犬が七匹猪を逐ふ 山内茉莉
潮回り佳きを祝詞に磯開 浅井陽子
田島和生特選
どろんこの田植体験授業かな 寺嶋艶子
潮回り佳きを祝詞に磯開 浅井陽子
鯛網や瀬戸の潮目のよく変り 浅井陽子
大峯あきら特選
大杉の空が鳴るなり鬼やらひ 大山文子
松飾る舳先を陸へ揃へけり 稲山忠利
何もなき郵便受や春の雪 高瀬博子
金久美智子特選
ふるさとの空より通草引き下ろす 杉口麗泉
景品は子牛一頭島祭 村田浩
薬指噛みて手袋はづしけり 橋本紅
有馬朗人特選
夜神楽の神となりたる父畏れ 若村愛子
内子座の奈落を仕切るちやんちやんこ 田尻駿一郎
若潮の月を上げたる二日かな 堀瞳子
於：大阪・淀屋橋朝日生命ホール
【朝日新聞社賞・関西俳句大会賞】
金扇の裏表見せ鉾すすむ 大阪府 西浦昭美
【関西俳句大会賞】
景品は子牛一頭島祭 福井県 村田浩
夜神楽の神となりたる父畏れ 大阪府 若村愛子
大杉の空が鳴るなり鬼やらひ 京都府 大山文子
千の灯の一つは吾子や阪神忌 兵庫県 品川厚子
潮回り佳きを祝詞に磯開 京都府 浅井陽子
三百の牛に新藁届きけり 三重県 近藤昶子
蜆舟出揃ひ靄の動き出す 奈良県 長谷川紀美子
嬉しさの大きさとなる雪だるま 大阪府 吉田喬
早蕨の一本づつの音を摘む 愛知県 古賀勇理央
茨木和生特選
谷の名を佳き字に変へて山桜 山内節子
大阪に老い文楽よ押鮓よ 葛籠堅助
枕草子の続きを読まな春の雪 田中珠生
山崎ひさを特選
三百の牛に新藁届きけり 近藤昶子
母葬る母の手編みのセーター着て 藤井浅夫
千の灯の一つは吾子や阪神忌 品川厚子
岡田日郎特選
郷に父母在さねど青田月夜かな 若村愛子
どこ曲りても馬醉木咲く東大寺 長谷川翠
餅花のしだれしだれて合掌家 近藤文子
鈴木しげを特選
入学の小さき拳を膝の上 加舎泰子
猪鍋や客間二つの山の宿 宮永順子
清水の舞台にふぐり落としけり 齊藤いさを
山尾玉藻特選
おほかたは空でありけり冬桜 井上惠美子
雪晴の机上に草木染の本 富吉浩
金扇の裏表見せ鉾すすむ 西浦昭美
三村純也特選
畑打のときをり土を嗅ぎにけり 浅田をさむ
本陣に今も人住み菊の鉢 田渕成水
蜆舟出揃ひ靄の動き出す 長谷川紀美子
後藤立夫特選
合戦の海に漁る桜鯛 木下敦子
田遊びや天狗おかめに言ひ寄りて 内田あさ子
翼あるものより春の立ちにけり 松村正之
辻田克巳特選
茅花とは風に見つかり易き花 伊藤曻
二月一日と電光掲示板 田辺須野
乱帙や炬燵まはりはそんなもの 波出石品女
西村和子特選
朱は男の子黒は女の子の雑煮椀 栢原和子
飯盒を洗ひ終へたり天の川 小林真木
慰問とは話聞くだけ水温む 田中みつを
古賀雪江特選
蜆舟出揃ひ靄の動き出す 長谷川紀美子
相会うて野火棒立ちとなりにけり 古賀勇理央
金扇の裏表見せ鉾すすむ 西浦昭美
棚山波朗特選
早蕨の一本づつの音を摘む 古賀勇理央
鵜の目鷹の目どんぐりを探す子ら 太田妙子
玄関を開け帰省子の顔となる 田村祐巳子
津川絵理子特選
嬉しさの大きさとなる雪だるま 吉田喬
一日が終る終ると行々子 吉田ひろし
バレンタインデー二人して雪を掻く 斎藤ふき子
大石悦子特選
百畳の滅法界の寒さかな 齊藤いさを
思惟仏の秋思の一重まぶたかな 田中愛子
かなかなや父の孤独を知らぬまま 松村晋
塩川雄三特選
鷽替の人混みにゐてときめきぬ 酒井多加子
結局は妻と二人の初詣 柳生清秀
おでん屋に捜査一課の集まれり 福本せつこ
大橋晄特選
秋灯下母の寝顔を見て帰る 橋本絹子
寒声はシェークスピアの長台詞 吉岡葉子
島人の老いて見送る盆の僧 秋山幸子
鷹羽狩行特選
金扇の裏表見せ鉾すすむ 西浦昭美
蛍火の闇を大きくしてゐたる 渡辺倫子
旧姓を呼ばれふり向く毛糸帽 岡﨑喜美代
小路紫峡特選
絶筆を書くやも知れぬ日記買ふ 塚谷誠
宿泊のお礼と言ひて雪卸す 福本せつこ
海女小屋に貼り紙昼寝しています 尾﨑亥之生
柏原眠雨特選
被災地の質問攻めのちやんちやんこ 藤勢津子
遠足が降り遠足が乗る渡し 長田久子
トラックの荷台に宮相撲力士 谷口智行
徳田千鶴子特選
結界の竹投げ入れてとんど果つ 浦井善史
麦秋の村から村へ嫁ぎけり 堀蒼浪
兄となりぶらんこ高く高く漕ぐ 井上あや子
森田純一郎特選
奥能登の空高くして刈田かな 新谷亜紀
寒柝の不揃ひもまた良かりけり 植田智子
鈴木節子特選
景品は子牛一頭島祭 村田浩
丹頂は愛を叫んでをりにけり 田岡弘
寒暁を行く直立の弓袋 師岡洋子
岩城久治特選
嬉しさの大きさとなる雪だるま 吉田喬
皹のかやうに割れて嫁がざる 亀沖せつえ
鯛焼きの冷めて袋の湿りかな 大内田千津子
山本洋子特選
大杉の空が鳴るなり鬼やらひ 大山文子
夜神楽の神となりたる父畏れ 若村愛子
潮風に鳶の吹かるる初景色 相沢恵美子
朝妻力特選
こまごまと晩夏の芥岸を打つ 野坂潭
三人と犬が七匹猪を逐ふ 山内茉莉
潮回り佳きを祝詞に磯開 浅井陽子
田島和生特選
どろんこの田植体験授業かな 寺嶋艶子
潮回り佳きを祝詞に磯開 浅井陽子
鯛網や瀬戸の潮目のよく変り 浅井陽子
大峯あきら特選
大杉の空が鳴るなり鬼やらひ 大山文子
松飾る舳先を陸へ揃へけり 稲山忠利
何もなき郵便受や春の雪 高瀬博子
金久美智子特選
ふるさとの空より通草引き下ろす 杉口麗泉
景品は子牛一頭島祭 村田浩
薬指噛みて手袋はづしけり 橋本紅
有馬朗人特選
夜神楽の神となりたる父畏れ 若村愛子
内子座の奈落を仕切るちやんちやんこ 田尻駿一郎
若潮の月を上げたる二日かな 堀瞳子